人権全般
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差別はたいてい悪意のない人がする
~見えない排除にきづくための10章~著者 キム ジヘ / 尹 怡景 訳
出版 大月書店
定価 1,600円
発行 2021年8月23日
- あらゆる差別はマジョリティには「見えない」。日常の中にありふれた 排除の芽に気づき、真の多様性と平等を考える思索エッセイ。
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「自由」の危機 ~息苦しさの正体~ 著者 藤原 辰史、他25人
出版 集英社
定価 1,060円
発行 2021年6月17日
- あいちトリエンナーレ2019、日本学術会議会員任命拒否、検察官定年延長、加計学園問題……今、起きている出来事の本質を見抜くための論考集。
「百人組手で知性を鍛え、不当性に抗う訓練になる一冊」――荻上チキ(評論家)
あらゆる「自由」が失われつつある中で、研究者・作家・芸術家・記者などが理不尽な権力の介入に対して異議申し立てを行う。
少しでも声を上げやすい世の中になるようにと願って26名の論者が集い、「自由」について根源的に掘り下げる。
批判的思考を養うための書!
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格差と分断の社会地図 ~16歳からの<日本からのリアル>~ 著者 石井 光太
出版 日本実業出版社
定価 1,700円
発行 2021年8月28日
- 貧困、虐待など、日本に巣食う問題を取材し続けるノンフィクション作家が語る、「日本の負の連鎖」をいかに断ち切るか。
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怒れる老人
~あなたにもある老害因子~著者 安藤 俊介
出版 産業編集センター
定価 1,300円
発行 2021年6月15日
- 社会問題化する「キレる高齢者」の真相と特徴を専門家が徹底解説。
「老害予備軍度診断」は老若男女問わず要チェック!
高齢者が怒りっぽくなる理由には「身体的理由」「社会的理由」「個人的理由」という3つの側面があります。本書では、アンガーマネジメントの見地から、怒りの真相を紐解きます。
また、老害になりやすい人の特徴をあわせて解説。老害予備軍度診断など、年齢を問わず自分は大丈夫だと思っている人にこそ読んでほしいコンテンツ満載です。
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記憶を拓く 信州 半島 世界 著者 信濃毎日新聞社編集局 編
出版 信濃毎日新聞社
定価 1,600円
発行 2021年6月1日
- 太平洋戦争末期、国家の中枢機能を信州に移そうとした松代大本営地下壕の極秘工事。2018年、動員された朝鮮人労働者2600人の名簿の存在が明らかになった。名簿をもとに、韓国で捜し当てた元労働者家族の記憶をたぐると、日本の植民地支配がもたらした影響を多面的に見つめる手がかりが見えてきた―。
計61回の新聞連載を単行本化。1936年ベルリン五輪マラソンに日本代表選手として出場した金メダリスト、孫基禎さんの生涯をたどるほか、K-POPに沸く現代の若者たちの交流や、在日コリアンらへの”ヘイト”の実態にも切り込む。戦後”最悪”とも言われる日韓関係の中で、丹念な取材をもとに、対話と共感の糸口を探る。2020年度平和・協同ジャーナリスト基金賞大賞。
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~一流の人は知っている~
ハラスメントの壁著者 吉田 幸弘
出版 ロングセラーズ
定価 1,100円
発行 2021年3月23日 - 「自分は大丈夫」と思っていませんか?
「良かれと思って」「そんなつもりはなくて」でも、たったひと言で、ハラスメントの壁を超えて、すべてを失うこともあります。
ハラスメントの境界線はお互いの「信頼関係」3万人の管理職を見てきたプロが教える、一流のコミュニケーション術。
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人は見た目!と言うけれど
~私の顔で、自分らしく~著者 外川 浩子
出版 岩波書店
定価 860円
発行 2020年11月20日 - もし自分の顔に、目立つあざや傷あとがあったら…? そうした症状をもつ人たちが直面する、いじめや差別などの困難――見た目問題。当事者と共に悩み、失敗をくり返しながら解決に取り組んできた著者が、脱毛症、口唇口蓋裂、アルビノなど様々な症状の人たちの体験を伝え、家族や先生など周りの人はどう関係を築けばよいのかを考える。
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多様性との対話
~ダイバーシティ推進が見えなくするもの~著者 岩渕 功一
出版 青弓社
定価 1,600円
発行 2021年3月26日 - LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。
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日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション
~人種、ジェンダー、性的指向:マイノリティに向けられる無意識の差別~著者 デラルド・ウィン・スーマイクロアグレッション研究会
出版 明石書店
定価 3,500円
発行 2020年12月18日 - 現代社会には今なお根深い差別が存在する。「あからさまな」差別と対比され、あいまいな、無意識で見えにくいが重大な結果をもたらす差別を「マイクロアグレッション」として明確に位置づけ、その内容・メカニズムや影響、対処法を明らかにした、いま必読の書。
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マイノリティ問題から考える社会学・入門
~差別をこえるために~著者 西原 和久 / 杉本 学
出版 有斐閣
定価 2,200円
発行 2021年3月31日 - 近代化の中で生じる社会問題のなかで、根強く残る現代的な課題が差別問題である。本書はさまざまなマイノリティ問題を取り上げつつ、社会学が問うべきその問題の論点を深め、学問的な議論の世界へといざなう。初学者に向けていま求められる入門教科書。
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日本のSDGs
~それってほんとにサステナブル?~著者 高橋 真樹
出版 大月書店
定価 1,600円
発行 2021年3月15日 - 真に持続可能な社会のために、「ロゴだけ」ではない本質を見極める目が市民にも必要。 各分野の現状と事例を通じて問題提起する。
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コーヒーで読み解くSDGs 著者 Jose川島良彰 / 池本 幸生 / 山下加夏
出版 ポプラ社
定価 1,700円
発行 2021年3月17日 - あたなの知らない、コーヒーとSDGsの世界。コーヒー、経済、開発援助の専門家3名がいざなうコーヒーで未来を変える旅。コーヒーには、SDGsのアイデアがあふれている!
#コーヒー危機と世界経済
#コーヒーがもたらす健康と福祉
#コーヒー生産とジェンダー平等
#コーヒーが生み出す働きがい
#コーヒーで守る海、陸の豊かさ
#コーヒーで平和と公正を
SDGsは、環境、経済、社会に関わる17の目標を掲げていますが、それらの目標は、コーヒー業界がSDGs以前から取り組んできた課題の縮図でもあります。大学教授、国際NGOの元職員、コーヒーハンターという3人の著者がコーヒーを通してSDGsを紐解き、解説していくことで、誰もがコーヒーを通じてSDGsに貢献できることに気付く。コーヒーの価値観を変え、SDGsを理解できるこれまでにない一冊。
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ヘイトスピーチと対抗報道 著者 角南 圭祐
出版 集英社
定価 880円
発行 2021年4月16日 - 2016年の「ヘイトスピーチ解消法」施行以後、過激なヘイトスピーチデモは減る一方、ネット上での差別発言はいまだ横行している。その背景にはいわゆる「官製ヘイト」や歴史修正主義があることは見逃せない。
本書は、「共同通信ヘイト問題取材班」としてヘイトスピーチデモの現場で取材を重ねてきた著者が、メディアはそれとどのように向き合ってきたのかを検証。
日韓の戦後補償問題を長年追い続けてきた著者だからこそミクロとマクロ両方の視点からの解説が可能となった、「ヘイトスピーチ問題」の入門書である。
「“中立”を掲げた無難な報道に逃げ込まず、ヘイトクライム・レイシズムに本気で抗うための一冊。」-フォトジャーナリスト安田菜津紀氏推薦!
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無意識のバイアス ~人はなぜ人種差別をするのか~ 著者 ジェニファー・エバーハート
訳者 山岡 希美
出版 明石書店
定価 2,600円
発行 2020年12月30日 - わたしたちは見て判断するのではない。判断して見ているのだ。
悪意の有無に関係なく存在する偏見、バイアス。それがいかにして脳に刻まれ、他者に伝染し、ステレオタイプを形作っているかを知ることなしに人種差別を乗り越えることなどできない。米国の学校・企業・警察署の改革に努める心理学者が解く無意識の現実とは。
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身の回りから人権を考える80のヒント 著者 武部 康広
出版 解放出版社
定価 1,600円
発行 2020年12月20日 - 日常にある身近な出来事のなかから、差別や人権に関するテーマや課題を解説。JA滋賀で長年にわたり人権研修を担当してきた著者、珠玉の1冊。
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ヤングケアラー わたしの語り ~子どもや若者が経験した家族のケア・介護~ 著者 澁谷 智子
出版 生活書院
定価 1,500円
発行 2020年11月7日 - 多様にあるケアの経験を、当事者だった7人が書き下ろした、それぞれの「わたしのストーリー」。
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SDGs ~危機の時代の羅針盤~ 著者 南 博 / 稲場 雅紀
出版 岩波書店
定価 820円
発行 2020年11月20日 - 地球1個分のキャパシティを超えない「続く世界」を目指す17のゴール。2030年の期限まで10年を切り、パンデミック下の今こそ、危機の時代の羅針盤としてその真価が問われている。日本政府の交渉官と開発・環境関係のNGO代表とが、SDGsのイロハ、交渉秘話、SDGsの現状、プロが見たその強みと展望などを漏れなく紹介する。
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13(サーティーン) ~ ハンセン病療養所からの言葉~ 著者 石井 正則
出版 トランスビュー
定価 2,900円
発行 2020年3月30日 - 「指は曲がっていても天をさすには少しの不自由も感じない」(志樹逸馬)隔離の中で生まれた詩と失われゆく記憶を残すために明治以降、約90年続いた隔離の歴史。全国に13ある国立ハンセン病療養所には、その記憶を色濃く残した「風景」とその中でしか生まれえなかった「言葉」がある。8×10や35mmのフィルムカメラを携えて、各地を訪れた石井正則はそこで感じた「空気」を写真に収めてきた。写真と入所者の方々の詩で綴る、療養所の姿。カラーフィルムで撮影した約100点の写真に、入所者の方々の力強い詩 23篇を掲載。木村哲也氏(国立ハンセン病資料館学芸員)による、ハンセン病政策と療養所の歴史についての解説も収録する。
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赤ちゃんポストの真実 著者 森本 修代
出版 小学館
定価 1,500円
発行 2020年7月5日 - やむなき事情で育てられない赤ちゃんを病院が匿名で預かる。その後、特別養子縁組を目指す。2007年に慈恵病院が開設したのが「赤ちゃんポスト」である。「命を救う」という理念のもと10年以上運用されてきたが、同病院に続く施設は現れない。法整備も進まない。内情を知ると一筋縄ではいかないことがわかる。
「匿名」という壁をこえ、地元記者が細い糸をたどるようにポストに預けた母、預けられた子を訪ねた。また数多くの医療・福祉関係者や熊本市長や県知事にもあたった。賛否ではなく、赤ちゃんポストが照射する「真実」をひたすら拾い集めたルポルタージュ。
母はなぜ我が子を赤ちゃんポストに預けたか――。
その背景を取材した著者の本作品からは、日本社会の「歪み」が見えてきます。
ポストへの理解を深めるだけでなく、出産という選択を迫られた母親たちの心情を知る上でも、必読の一冊です。
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レイシズム 著者 ルース・ベネディクト
出版 講談社
定価 920円
発行 2020年4月10日 - 日本人論の「古典」として読み継がれる『菊と刀』の著者で、アメリカの文化人類学者、ルース・ベネディクトが、1940年に発表し、今もロングセラーとなっている RACE AND RACISMの新訳。
ヨーロッパではナチスが台頭し、ファシズムが世界に吹き荒れる中で、「人種とは何か」「レイシズム(人種主義)には根拠はあるのか」と鋭く問いかけ、その迷妄を明らかにしていく。「レイシズム」という語は、本書によって広く知られ、現代まで使われるようになった。
「白人」「黒人」「黄色人種」といった「人種」にとどまらず、国家や言語、宗教など、出生地や遺伝、さらに文化による「人間のまとまり」にも優劣があるかのように宣伝するレイシストたちの言説を、一つ一つ論破してみせる本書は、70年以上を経た現在の私たちへの警鐘にもなっている。
訳者は、今年30歳の精神科医で、自らの診療体験などから本書の価値を再発見し、現代の読者に広く読まれるよう、平易な言葉で新たに訳し下ろした。
グローバル化が急速に進み、社会の断絶と不寛容がますます深刻になりつつある現在、あらためて読みなおすべきベネディクトの代表作。