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近年、我が国では、いじめ、体罰、不登校、児童虐待など子どもの人権問題が大きな社会問題となっています。子どもの人権については、貧困や飢え、戦争などで苦しんでいる子どもたちが世界中に多数いる現実を踏まえ、1989年(平成元年)の国連総会で子どもの人権や自由を尊重し、子どもに対する保護と援助を進めることを目的とした「児童の権利に関する条約」が採択され、我が国も1994年(平成6年)4月にこの条約を批准し、子どもの人権問題の解決に積極的に取り組んでいます。
●いじめ
最近の子どもの「いじめ」の実態は、子どもが考えたとは思われないほど巧妙で、その実態も次第にエスカレートしていく傾向にあるなど、執拗・陰湿なケースが増えています。「いじめ」は、それが原因で自殺や、傷害事件、あるいは不登校などに至る場合があり、重大な人権侵害であるという認識が必要です。
| いじめに関する人権侵害事件受理件数 |
| 年(平成) |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| 件 |
48 |
158 |
165 |
173 |
254 |
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「いじめ」の原因や背景については、核家族化、家庭の少子化から生じる子どもの対人関係の訓練不足、受験戦争の激化等による欲求不満の増大や地域社会の正義感や連帯感の希薄化、ともすれば他人の誤った行動に対しても傍観者的態度をとりがちな傾向等が指摘されていますが、その根底には、他人に対する思いやりや、いたわりといった人権尊重意識の立ち後れがあると思われ、この問題を解決するためには、教育機関はもとより社会全体の意識の改革が必要であると思われます。
- ●いじめてる側
- いじめを遊び感覚で行ってることが多い
●いじめを受けている側
- 加害者からの報復が怖い、教師が信頼できない、恥ずかしい、周囲に迷惑をかけたくない等の理由で、いじめを受けていることを告白しない
●周囲の者
- (子ども)いじめを面白がって見ている。 いじめを見て見ぬ振りをする。
(教師)「ふざけているだけ」と深刻にならない。
(親)子どもにあまり注意を払っておらず、いじめの事実に気付かない。
↓
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●体罰
教職員による体罰については、学校教育法第11条で明確に禁止されているところですが、体罰による人権侵害事件は依然として高水準にあります。
体罰は「いじめ」のモデルになったり、構内における暴力容認の雰囲気をつくり出したりするなど、児童・生徒のいじめや不登校を誘発、助長する原因とも考えられています。
| 教師による「体罰」に関する人権侵犯事件受理件数 |
| 年(平成) |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| 件 |
139 |
159 |
207 |
287 |
296 |
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●児童虐待
昨今、助けを求めることを知らない児童を親等が、せっかん・虐待し、中には死にまで至らしめるという痛ましい事件が多発しています。
さらに最近では、国内外での児童買春や性的虐待、インターネット上における児童ポルノの氾濫など、児童の商業的性的搾取の問題が世界的に深刻になっており、我が国でもこの流れを受けて、平成11年5月18日、児童買春、ポルノの製造・販売・所持等につき国外犯も含め処罰を規定した「児童買春、児童ポルノに関わる行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」が制定されました
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| 親の子に対する暴行虐待などの人権侵犯事件受理件数 |
| 年(平成) |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| 件 |
983 |
971 |
952 |
903 |
1040 |
【「人権の擁護」(法務省人権擁護局)】資料より
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=「児童の権利に関する条約」(子どもの権利条約)の主な内容=
- .18歳未満のすべての子どもを対象とします。
- 子どもが人種、性、出身などで差別されてはいけません。
- 子どもの成長のために何が最も大切かを考慮しましょう。
- 両親は子どもを守り、指導する責任があります。
- 両親の意志に反して子どもを両親から引き離してはいけません。
- 子どもが、自分のことについて自由に意見を述べ、自分を自由に表現し、自由に集いを持つことが認められるべきです。しかし、そのためには、子どもも、ほかのみんなのことをよく考え、道徳を守っていくことが必要です。
- 子どもは暴力や虐待(むごい扱い)といった、不当な扱いから守られるべきです。
- 家庭を失ったり、難民となった子どもに保護と援助が与えられるべきです。
- からだなどが不自由な子どもには特別の養護が与えられるべきです。
- 子どもの健康を守るための医療サービスが与えられるべきです。
- 子どもは教育を受けることが認められるべきです。
- 子どもは遊びやレクリエーションを行い、文化・芸術活動に参加することが認められるべきです。
- 子どもが、法律に反して自由を奪われたり、正しい裁判なしに罪を犯したことが認められることがあってはなりません。
- この条約の内容を、大人にも子どもにも広く知らせなければなりません。
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●「児童の権利に関する条約」(子どもの権利条約)
1989(平成元)年の国際連合の総会で、「児童の権利に関する条約」が採択され、我が国は、1994(平成6)年に締結しました。
この条約は、子どもの人権(社会において幸せな生活をおくるためにどうしても必要で、人間として当然に持っている権利)や自由を尊重し、子どもに対する保護と援助(手助け)を進めることを目指しています。
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「法務省・全国人権擁護委員会連合会」資料より
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