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くらし

身近な人権に関する法律 (No.1)/交通バリアフリー法 (高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律)

1.バリアフリーとは

高齢者や身体に障害のある人が、日常の生活を普通(ノーマル)に行なっていく上では、障壁となるものを取り除いていくことが不可欠です。
その障壁を「バリア」と呼んでおり、さまざまな「バリア」があります。見えやすいものとして、「物理的」・「制度的」・「文化、情報」のバリア、そして、見えにくいものとして、「心のバリア」があります。このような「見えやすい」バリアと「見えにくい」バリアを共に取り除くことがバリアフリーの基本的な考え方です。

2.では、「どんな法律なの」→2000年11月 施行

高齢者や障害のある人が公共交通機関を利用して移動する場合の身体的負担を軽減し、移動の利便性と安全性の向上を促進し、自立した社会生活を確保することを目的とした法律です。
その目的を達成するため、公共交通機関及び周辺部も含めた総合的な環境整備に取り組むことが必要であるということから、「法」の中に「バリアフリー基準」(移動円滑化基準)が盛り込まれました。
このようにして、公共交通機関会社と国及び地方公共団体の協力・連携により、駅やその周辺部の総合整備事業が始まりました。

3.現状はどうだろう

私たちの周りを見渡すと、たしかに駅や周辺部の「バリアフリー化」は進んできていますが、高齢者や障害のある人にとっては、まだまだ生活しにくい環境にあるのではないでしょうか?例えば、1日あたりの平均的な利用者の人数が5千人以上、高低差が5m以上ある鉄軌道駅のエレベーター設置率は38%、エスカレーター設置率は62%という状況です。(2000年2月現在)
国は、こうした現状を踏まえて、2010年までに、「交通バリアフリー化」の目標を掲げ推進することとしています。主たる推進目標は次の通りです。


(旅客施設)
1日あたりの平均的利用者数が5千人以上である鉄軌道駅、バスターミナル、旅客ターミナル及び航空旅客ターミナルについては、

(1) 段差の解消:鉄軌道駅で高低差5m以上の駅に関しては、エレベーター・エスカレーターを設置する。
(2) 視覚障害者誘導ブロックを整備する。
(3) 身体障害者対応型トイレを設置する。

(車両のバリアフリー化)

(1) 鉄軌道車両 : 約15,000台をバリアフリー化する。(全鉄軌道車両の約30%)
(2) 乗合バス車両:
低床バスイラスト
原則として、2010年〜2015年で低床化車両に代替、その内、約12,000台〜15,000台をノンステップバスにする。(全乗合バス車両の約20%〜25%)

(周辺施設の整備)

(1) 音響信号機・高齢者等感応信号機の設置。
(2) 歩行者用道路であることを表示する道路標識・横断歩道であることを表示する道路標識の設置。

4.私たちはどのような視点でとらえたらよいのかな

移動面での困難が最も極端に表れるのが、車椅子利用者や杖使用者等の歩行が困難な人たちです。歩道の段差・路上での障害物等が物理的なバリアとなって、移動困難な場所が多いことに、皆さんは気づいていますか。
また、公共交通機関でも、乗降口に段差のあるバス、狭い改札口、ホームまでの階段、更には、車椅子に座ったままでは届かない自動販売機等様々なバリアがあります。
実は、こうした「バリア」を取り除くことによって、障害のある人だけでなく、足を怪我した人や高齢者・妊婦・ベビーカーを使用する人たちにとっても移動し易い環境が整うのです。道路に放置された自転車が、点字ブロックの上に置かれていたら、それを安全な場所へ移したり、街中で「車椅子」が動かなくて困っている人へのチョットした手助け・視覚障害者へのチョットした心配り等が今、私たちに出来る「バリアフリー」ではないでしょうか!
また、あなたの地域のバリアフリー化はどうですか?(駅・周辺部・施設・交通機関等)そんな視点で家族と一緒に散策してみてはいかがでしょうか。


参考文献:交通エコロジー・モビリティー財団「交通バリアフリー法の解説」国土交通省監修


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