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見聞

資料館探訪〜国立歴史民俗博物館(その1) 日本の歴史と民俗を学ぶことは、わが国の人権を知るうえでも欠かせません。この博物館の多角的で充実した展示は、理解を深めるだけでなく、興味も広げてくれることでしょう。

◆ はじめに

▲国立歴史民俗博物館 「歴博」の愛称で親しまれる国立歴史民俗博物館は、日本の歴史と文化について総合的に研究・展示しています。開館は1983年3月で、千葉県佐倉市の佐倉城址内に壮大な規模を誇る歴史の殿堂です。

 設置の目的は「大学における学術研究の発展及び資料の公開等一般公衆に対する教育活動の推進に資するための大学共同利用機関」とされ、広範な資料収集と歴史・考古・民俗学に関する調査研究が行われています。豊かな視点の展示は、訪れる者に多くを語りかけ、興味の湧くままに歩みを休めば、一日の短さを思うことでしょう。

 人権を考える目的に絞っても、高度な学術活動に基づく充実の展示から、民俗的な要素や背景、歴史的な変遷などを知ることができ、広い視野での理解を深めることができます。

◆ 施設と展示

 約13万平方メートルの広大な敷地に、施設の延べ床面積は約3万5千平方メートルあり、ゆとりのある環境で見学することができます。

 展示室は、第1から第6展示室まであり、順に「原始・古代」「中世」「近世」「民俗」「近代」「現代」の構成です。ほかに、企画展示室が2室あります。天井の高い空間は、立体的で大掛かりな展示を可能にしています。

 展示内容は、原始・古代から現代に至るまでの歴史と日本人の民俗世界をテーマに、だれもが容易に理解を深められるように工夫されています。実物資料だけでなく、精密な複製品や学術的に裏付けられた復元模型なども素晴らしく、一見の価値があります。

 展示室を順番に回遊することで、歴史の大河に浮かぶ遊覧船のように民俗文化を俯瞰することができます。さらに個別テーマについての、より深い情報の用意もあります。

 また、採りあげる文化も幅広く、石器時代の石斧から正月の御節料理の移りかわりまで、多種多彩な関心を呼び起こし、それに応えるだけの豊かさも備えています。

◆ 展示室の紹介

第1展示室「原始・古代」

 日本列島に人類が登場した旧石器時代から、律令国家が成立した奈良時代まで、日本文化の形成過程が学べます。沖ノ鳥島祭祀や正倉院文書などが充実しています。「歴博」では、高精度の炭素14年代測定から、弥生時代の始まりが、従来の年代観よりも500年早いことを突き止めました。縄文時代の始まりも1万6000年前頃と考えています。

第2展示室「中世」

 平安時代から安土桃山時代までの文化と生活を、貴族や武士、庶民といったさまざまな階層の視点で学べます。あでやかな王朝文化と鎌倉時代の武士の暮らし、大名と一揆、アジアや西洋とのかかわりも広がります。精緻な京都の再現模型も圧巻です。

▲京都の町並み(室町時代) ▲貴族の装束


第3展示室「近世」

▲旅籠「角屋」 江戸時代の人々の生活や文化について、(1)国際社会のなかの近世日本 (2)都市の時代 (3)ひとともののながれ (4)村からみえる「近代」の4テーマを学べます。海外との外交・通商、豊かな物流と教育の普及、都市や村の暮らしからは、近代を担う人々が生まれてきます。自分で調べたり体験することもできる「寺子屋 れきはく」もおすすめします。


2014.1掲載

次回に続く

資料館探訪〜国立歴史民俗博物館
(その1)

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