ひろげよう人権|東京人権啓発企業連絡会

書籍紹介

お薦めする人権関係図書です。書籍紹介の「内容の概略」は出版社の紹介文を引用しています。

「公正」が最強の成功戦略である
~「いい人では勝てない」のウソ~

著者 デイヴィッド・ボダニス
訳者 夏目 大
出版 光文社
定価 2,000円
発行 2022年9月22日

人は嫌なヤツにならずに成功できるのか。できない、と考える人は多いだろう。「ナイス・ガイでは勝てない」という名言もあるくらいだ。だが、本当にそうだろうか。人は悪くならなくては、非道徳的なマキャベリストにならねば成功できないのだろうか。著者は、何人もの人物の興味深い事例を通じて、非道徳的になるよりも良い道があることを教えてくれる。たとえば、ある建設業者がエンパイア・ステート・ビルディングを1年足らずで建設できたのも、ジャングルでゲリラ部隊を率いたイギリス人女性が勝利を収めたのも、能力があったのはもちろんだが、それに加えて彼らの公正な態度のおかげである。航空機のパイロット、かつてのアメリカ大統領、「ゲーム・オブ・スローンズ」のプロデューサーなどの事例からも、人を押さえつける理不尽な態度がなくても、大きな成功を収めることができるとわかる。「ナイス・ガイでは勝てない」という名言を残した本人は、結局、その理不尽な態度のせいで失敗した。そういう事例からも、通説とは逆に、善人であること、公正であることがいかに成功する上で大切なのかがよくわかるだろう。

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