ひろげよう人権|東京人権啓発企業連絡会

書籍紹介

お薦めする人権関係図書です。書籍紹介の「内容の概略」は出版社の紹介文を引用しています。

殉義の星と輝かん
~百年生きる「解放歌」と柴田啓蔵~

著者 森山 沾一
   和泉 俊幸
   横田 司
   坂田 美穂
出版 福岡人権研究所
定価 1,600円
発行 2022年5月20日

「殉義【じゅんぎ】の星」とは、正義のために死した人間が生まれ変わる天空の星のこと。柴田啓蔵(一九〇一~八八年)の造語であり、彼が作詞した「解放歌」(一九二三年)の最後を飾る詞(ことば)である。作詞に影響を与えた「全国水平社宣言」(一九二二年)は、ユネスコ世界記憶遺産(アジア太平洋地域)に登録されている。柴田は一九〇一(明治三四)年、九州・筑豊の被差別部落に生まれ、稀有の才能を幼少潮から発揮した。島崎藤村『破戒』時代の差別の中、九州を逃れて旧制松山高等学校に進学。文学をめざしていたが、一九ニニ(大正十一)年、全国水平社創立大会の開催(京都)を知った後、人間の自由・平等・博愛をめざして水平社運動に飛び込むー。その後、数々の挫折、数奇な運命を経て、七十歳を過ぎて以降の記憶・記録・資料をもとに、本書は纏められた。次の地球百年への希望を求め、人間解敬をめざす人々に向けた書である。

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