穢れと神国の中世
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著者 片岡 耕平
出版 講談社
定価 1,785円
発行 2013年3月誰が、いつ、どのように生み出したのか?
穢観念と、排除される他者、そして生まれる<われわれ>という意識。中世史の一大テーマに挑む意欲作!
列島に共通して見られる、出産と死を「穢」とみなす民俗習慣。その起源の探求は九〜十世紀に制定された『延喜式』に行き当たる。その他数多くの史料を、当時の息づかいがわかるように参照し、「穢」という不可思議な意識と、社会秩序感覚が生み出された過程を明らかにする。
さらに、神国という<われわれ>意識、つまり国家意識の萌芽を見出さんとする挑戦的な歴史学の試み。