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くらし

ピンクリボン

ピンクリボン 毎年10月には、著名な建物のライトアップや、ウォーキング大会が開催され、ピンクリボンへの寄付商品が店頭に並ぶなど、各地でピンクリボンのイベントが行われます。乳がんの早期発見、早期治療に向けての啓発運動として、また「リボン運動」のさきがけとしても、ピンクリボンはすっかり有名になりました。一見、派手なイメージで語られる取り組みですが、内実についてもぜひ知っていただきたいと思います。

 乳がんの罹患者は毎年増え、年間50,000人以上の女性が罹患し、約12,000人が命を落としています。早期の発見であれば救命効果が非常に高いのですが、乳がん検診の受診率は20%台にとどまっており、この検診受診率を50%以上に押し上げるのが当面の取り組みの大きな目標です。

グラフ
出典:国立がん研究センターがん対策情報センター

 さて、受診率が低い理由はいくつかありますが、社会のあり方として、次のような点が浮かび上がります。
 まず、乳がんは女性の罹患者が圧倒的に多い女性特有のがんといえる点。それゆえに、“後回し”にされてきた歴史があるのではないかと考えられます。たとえば、胃がん検診は多くの企業で必須になっていることでしょう。ところが乳がん検診はオプション、あるいは選択肢にないこともしばしばです。
ピンクリボンウォーク2010
▲「ピンクリボンウォーク2010」出典:NPO法人乳房健康研究会  さらに、乳がんを扱ったドラマなどでは、若い女性が登場して涙を誘いますが、実際の好発年齢は40代後半から50代にかけてです。この年代の女性を社会の中核とみるか否かで、検診対策は違ってきます。ピンクリボンの先進国アメリカの企業では、彼女達を「幹部候補」と捉え、ダイバーシティ推進の一環として検診対策に取り組んでいます。仮に、企業が検診を重視せず、結果的に罹患した社員が重篤となった場合、本人にとっても企業にとっても大きなリスクにつながりかねません。そこで、企業としてもそのリスクは取り除かなくてはフェアでない、という発想なのだそうです。

 さて、数あるピンクリボン運動を推進する団体の中で、乳房健康研究会は2000年の発足以来、乳がんに関する正しい情報の発信を軸足に活動してきました。私たちは何より「知らないことによる恐怖と不幸」をなくすことが重要と考えるからです。
 そのため、多くの人に受け入れられるよう「ピンクリボン」にのせて、スマートにメッセージを発信してきました。反面、流行で終わらせない努力が必要と感じます。
 2人に1人ががんになる時代にあって、今後、がん患者で職場復帰をする人がどんどん増えることでしょう。その時に無理解や偏見なく迎えられることが、次の早期発見につながると信じています。

NPO法人 乳房健康研究会
http://www.breastcare.jp

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