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くらし

身近な人権に関する法律 (No.5)/ストーカー規制法 (ストーカー行為等の規制等に関する法律)

1.ストーカーとは

ストーカーとは、英語のstalking(執拗につきまとう)を語源としています。好きになった人や別れた恋人等に対して、執拗につきまとったり、無言電話をかける等の嫌がらせ行為を繰り返し行ない、相手がその行為を止めて欲しいと訴えても、その意思に反してこれらの行為を続けることです。これらの行為は、次第にエスカレートし、最悪の場合、殺人や傷害事件にまで発展してしまうこともあります。

2.では、「どんな法律」なの→2000年11月 施行

近年、特定の女性をしつこくつけまわしたり、無言電話を何回も繰り返す等のつきまといに関する相談が都道府県警察に急増してきており、中には殺人等の凶悪事件に発展する例がマスコミで報道され、いわゆるストーカー事件が大きな社会問題となってきています。
こうした状況の中、ストーカー行為等を警告・禁止命令により取り締まったり、その被害者に対して援助措置を講じること等により、ストーカー行為等が凶悪事件にエスカレートすることを未然に防止するとともに、国民が安全で平穏に暮らしていける環境を整えることを目的とした法律です。

〈「ストーカー規制法」と「基本的人権」との関係〉
例えば、片思いの相手に一方的に愛を告白するのも自由です。仕事熱心な営業担当者・教育熱心な教師・芸能人やスポーツ選手の熱狂的なファン・報道使命に燃えたジャーナリストなどによる行為を広く規制すると、本来国民に認められている様々な「基本的人権」までもが規制されてしまうおそれが生じます。そこで、この法律では、「規制対象を恋愛感情等に起因するストーカー行為に限定」しています。

〈規制される行為とは〉
嫌がらせ行為のうち、その行為の態様・犯罪への発展の危険性等から判断して、特に悪質性が認められる、「つきまとい」・「面会等の要求」・「無言電話」などに類型化しています。
そして、これらの行為を「恋愛感情その他の好意の感情」または、その好意の感情が相手に受入れられなかったことから生じる「怨恨の感情」を満たそうとして行なうことを「つきまとい等」と定義しています。
この「つきまとい等」が今後も引き続き行なわれる危険性が高い場合に、警察による警告・禁止命令等により規制されることになります。
また、「つきまとい等」を反復して行う場合を特に、「ストーカー行為」として、犯罪・処罰の対象としています。

3.現状はどうだろう

特定の女性をしつこくつけまわしたり、無言電話を何回も繰り返す等のいわゆる「つきまとい」事案に関する都道府県警察への相談件数は、次のように推移しています。
●1997年: 6,134件
●1998年: 6,032件
●1999年: 8,021件
●2000年:26,162件(ストーカー規制法施行)
●2001年:22,040件
●2002年:21,696件
こんなにも多くの相談が寄せられています。

4.私たちはどのような視点でとらえたらよいのかな

イメージ多分、多くの人たちは自分には関係ない・他人の問題だ、という考えに陥ってしまうことが少なくないのではないでしょうか。
でも現実には、こんなにも多くの相談事案があります。いくつかの自治体では、ストーカーに関する「条例」を独自に設定しているところもあるそうです。自分たちの自治体ではどんな取り組み(罰則・相談窓口・どのように対応してくれるのか等)をしているのかを家族と一緒になって話し、そして調べてみてはいかがでしょうか。

参考文献:園田 寿著「わかりやすい ストーカー規制法」 大谷 實監修 2002年


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