私たちは企業の立場から人権の輪をひろげるため、人権に関するさまざまな情報を発信しています。

見聞

金子 みすゞ〜 人々の心に寄り添う童謡を創作した「幻の童謡詩人」(その2)

金子 みすゞ
▲金子 みすゞ

 金子みすゞ(本名は「テル」。以下、ペンネームの「みすゞ」※と記載します。)は、日本で子どものために作られた歌謡・詩(以下「童謡」といいます。)が発展した大正末期に優れた作品を発表した童謡詩人です。「私と小鳥と鈴と」など、みすゞが創作した童謡についてご存知の方は多いでしょう。

 今回は、その作品が今も人々に影響を与えているみすゞの生涯について、ご紹介します。


※「みすゞ」とはイネ科の植物スズタケのことです。「みすゞ」というペンネームは、みすゞが「信濃の国」の枕詞「みすゞ刈る」が好きだったことに由来するといわれています。


-->

◆ 童謡の創作

みすゞの直筆
 ▲みすゞの直筆  みすゞは卒業後、家業を手伝っていました。しかし、兄の結婚を契機に、1923(大正12)年、母ミチの暮らす下関の上山文英堂に引き取られ、文英堂から徒歩10分の距離にある支店の店番として働き始めます。

 その頃、日本の童謡は興隆期にありました。みすゞは店番をしながらさまざまな雑誌を読み、童謡の創作を始めます。

 同年6月、本名のテルではなく「金子みすゞ」のペンネームで童話童謡雑誌に作品を投稿し、『童話』その他の4誌に5編の童謡が掲載されました。みすゞは、『童話』の通信欄で、自分の童謡が雑誌に掲載された喜びを「嬉しいのを通りこして泣きたくなりました。(抜粋)」と書いています。

 当時、『童話』の選者であった西條八十は、みすゞの作品の「どこかふっくりした温かい情味が謡全体を包んでいる」感じや、「童謡作家の素質として最も貴いイマジネーションの飛躍がある」ことなどを評価し、みすゞの創作を励ましました


◎写真提供・金子みすゞ著作保存会
◎出展・金子みすゞ童謡全集(JULA出版局)
◎参考文献・「没後80年金子みすゞ」「金子みすゞ こころの宇宙」

戻るホームに戻る