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見聞

JICA横浜 海外移住資料館

JICA横浜 海外移住資料館

 2008年は「ブラジル移民100周年」でした。1908年4月28日、ブラジルへ向けた第1回日本人集団移住者を乗せた移民船「笠戸丸」は、約2カ月間におよぶ航海を経て、6月18日にブラジルのサントス港に入港しました。これが、集団による日本人のブラジル移住の始まりです。
 今回、神奈川県横浜市にある「海外移住資料館」を訪ねました。資料館は前面に横浜赤レンガ倉庫、後背に、みなとみらい21を控えた、観光スポットの中にあります。

◆ 海外移住資料館とは

 日本人の海外移住は100年以上の歴史をかさねてきました。ハワイ王国における砂糖きびプランテーションへの就労に始まって、アメリカ、カナダといった北米への移住、そしてその後1899年にはペルー、1908年にはブラジルへと日本人が渡りました。
 現在、海外で生活する移住者やその子孫の日系人の数は約250万人となり、ここ10数年、就労や勉学を目的に30万人以上の日系人とその家族が来日し生活しています。こうした状況をうけ、独立行政法人国際協力機構(JICA)は、日本人の海外移住の歴史および移住者と日系人の現在の姿を多くの人びとに知っていただきたいと考え、資料、文献、写真、模型などの展示を中心とした「海外移住資料館」を2002年10月に開設しました。
 展示はJICAが戦後、主に中南米への移住事業の一翼を担ったことから、中南米と、それに先行するハワイを含む北米を主たる対象としています。展示の特色は、海外移住した人々の辛く、苦しかった記録にスポットをあてたものに偏ることなく、海外移住者を「新天地で新たな文明形成に参画した、『国際協力の先駆者』として捉え、力強い先駆者の足跡を見てもらおう」との意図が感じられる内容となっています。
 館内には、ボランティアの解説員がおり展示品などの説明を受けることができます。

◆ 展示コーナーのご案内

 展示内容は大きく分けて5つのコーナーになっています。

展示コーナー

(1)「海外移住の歴史」コーナー
 日本における海外移住の歴史を5期(I海外渡航のはじまり、II海外出稼ぎのはじまり、III定住移民《移植民》のはじまり、IV海外移住の中断、V戦後移住のはじまり)に分け、年表、文献、写真、映像によって各時代の重要な出来事を示しています。
 世界移住マップ、都道府県別の移住者数を表わした立体地図、最後の移住船「にっぽん丸」などのトピックスをとりあげたコーナーも設置されています。
(2)「われら新世界に参加す」コーナー
 このコーナーでは、6つの問いかけ、
 ・なぜ海外に行ったのか
 ・どうやって行ったのか
 ・どんなところへ行ったのか
 ・どんな仕事についたのか
 ・どんな暮らしをしたのか
 ・どのようなコミュニティをつくったのか
を一緒に考えていただくために、呼びかけのポスターや移住の手引、農機具や看板、食器棚やごちそうテーブルの再現など移住地の模型や大型映像などで、移住の背景、道のり、仕事や暮らし、コミュニティ形成について紹介しています。
(3)「デジタル移住スペース」コーナー
 移住に関する社会情報や地理情報、未来の情報に自由にアクセスできる、世界の未来と移住を仮想的に体感するスペースです。コンピュータ端末で移住先国の基本情報や各種データ、展示資料の紹介などが自由に閲覧できます。
(4)「ニッケイ・ライフ・ヒストリー」コーナー
 移住者のライフ・ヒストリーを移住先各国から収集した写真や映像を通して、二世誕生から社会生活の引退に至るまでの、人生のさまざまな側面を生き生きと表現しています。
(5)「日本の中のニッケイ
   世界の中のニッケイ」コーナー
 日本と世界におけるニッケイ(日系)の人々の文化的活動をとりあげています。世界各地の日系社会で行われている祭や盆踊りなどに関するポスターやTシャツ、太鼓などを集めて、日系人の文化活動と、そのニッケイというアイデンティティについての展示を行っています。
 また、資料館は展示コーナーのほか、図書資料室(海外移住)を併設しています。資料室は、海外移住に関する約20,000点の参考文献や資料を所蔵し、海外移住の歴史などに関心を持つ市民、学生、研究者の方々に開放されています。

◆ あとがき

 展示物やボランティア解説員の説明から、海外移住に参加した人たちがどんな人たちであり、なぜ移住を決意したのか、どんなところに住み、どのような貢献を果たしてきたのかなど、日本人の歴史の一コマに思いをはせる良い機会となりました。

 資料館は年間約3万人の来館者があります。学校関係者も多く、高校の先生が生徒とともに何度も訪問するなど、教育材料としても優れた資料になっていることがうかがわわれます。皆さまも赤レンガ倉庫やみなとみらいに出かけた際には、ちょっと覗いてみては如何でしょうか。また、資料館の3階にあるブラジル料理(フェイジョアーダ<豆と豚肉、牛肉を煮込んだ料理>)が食べられる「ポートテラスカフェ」もお勧めです。

国立ハンセン病資料館アクセス案内

■来館案内
・住 所 〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港2-3-1 赤レンガ国際館
Tel 045-663-3257 Fax 045-211-1781
・開館時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
・休館日 月曜(月曜日が祝祭日の場合は翌日)
年末年始(12月29日から1月3日)
・交通案内  ●みなとみらい線馬車道駅から徒歩8分
●JR・市営地下鉄桜木町駅から
  汽車道〜ワールドポーターズ〜新港サークルウォークを通り徒歩15分
●JR・市営地下鉄関内駅から馬車道経由で徒歩15分

■ホームページ
http://www.jomm.jp/

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