基礎知識


介護保険制度改革

 介護保険制度は、高齢者の「自立支援」、「尊厳の保持」を基本理念として、高齢者介護を社会全体で支える仕組みとして2000(平成12)年4月に施行されました。
施行5年を迎え、介護保険制度の持続可能性を高めるとともに、認知症高齢者の増加等の新たな課題に対応するため、
@ 予防重視型システムへの転換 
A 施設給付の見直し
B 新たなサービス体系の確立
C サービスの質の向上
D 負担の在り方・制度運営の見直し
などを内容とする今後の超高齢化社会に向けた制度の抜本的な見直しが行われました。
 なお、2005(平成17)年10月1日施行の「施設給付の見直し」を除いて2006(平成18)年4月1日に施行されます。

◆介護保険制度改革の概要

I .介護保険制度の改革

1.予防重視型システムへの転換 〈平成18年4月施行〉
(1) 新予防給付の創設
   ○軽度者を対象とする新たな予防給付を創設する。
   ○マネジメントは市町村が責任主体となり、地域包括支援センター(仮称)等において実施。
   ○新予防給付のサービス内容については、
     ・既存サービスを評価・検証し、有効なものをメニューに位置付け。
     ・運動器の機能向上や栄養改善など効果の明らかなサービスについては、
      市町村モデル事業の評価等を踏まえ位置付けを決定。
(2) 地域支援事業(仮称)の創設
   ○要支援、要介護になるおそれのある高齢者(高齢者人口の5%程度)を対象
     とした効果的な介護予防事業を介護保険制度に位置付ける。
   ○事業実施の責任主体は市町村とする。

2.施設給付の見直し 〈平成17年10月施行〉
(1) 居住費用・食費の見直し
介護保険と年金給付の重複の是正、在宅と施設の利用者負担の公平性の観点から、介護保険3施設(ショートステイを含む)の居住費用や食費について、保険給付の対象外とする。
但し、低所得者については、負担軽減を図る観点から新たな補足的給付を創設する。
通所系サービスの食費についても保険給付の対象外とする。

〔補足的給付の水準〕
それぞれの所得段階に応じ、「補足的給付の基準額」−「負担上限額」が補足的給付の額となる。

  居住費用 食 費
補足的給付の基準額 個  室    6.0万円
準個室    5.0万円
多床室    1.0万円
4.8万円
負担上限額    
第1段階
(生活保護受給者等)
個  室    2.5万円
準個室    1.5万円
多床室    0.0万円
1.0万円
新第2段階
(市町村民税世帯非課税かつ年金収入が80万円以下など)
個  室    2.5万円
準個室    1.5万円
多床室    1.0万円
1.2万円
新第3段階
(市町村民税世帯非課税かつ新第2段階非該当者)
個  室    5.0万円
準個室    4.0万円
多床室    1.0万円
2.0万円

(注1)数字は1人当たり月額。
(注2)「個室」はユニット型の個室、「準個室」は非ユニット型の個室及びユニット型で個室に準ずるものを含む。
(注3)施設において設定している居住費用及び食費がこの基準額を下回る場合は、施設において設定している額と負担上限額との差額が給付額となる。

(2) 低所得者等に対する措置
  @高額介護サービス費の見直し
    保険料段階の「新第2段階」(年金収入が概ね基礎年金[=約80万円/年]以下
    など)については、現行の月額上限を引下げ。
    月額上限2.5万円→1.5万円
  A旧措置入所者の経過措置(平成17年3月末で期限切れ)の延長等
    介護保険法施行前に、措置(=行政処分)により特別養護老人ホームに入所した
    者に対する利用者負担の経過措置の延長等を行う。
  B社会福祉法人による利用者負担の減免の運用改善

3.新たなサービス体系の確立 〈平成18年4月施行〉
(1) 地域密着型サービス(仮称)の創設
  身近な地域で、地域の特性に応じた多様で柔軟なサービス提供が可能となるよう、
   「地域密着型サービス(仮称)」を創設する。
(地域密着型サービスの例)
  小規模多機能型居宅介護、夜間対応型訪問介護、痴呆性高齢者グループホーム、
  痴呆性高齢者専用デイサービス、小規模介護老人福祉施設、小規模介護専用型
  特定施設
(2) 地域包括支援センター(仮称)の創設
  地域における総合的なマネジメントを担う中核機関として、i )総合的な相談窓口機
  能、ii )介護予防マネジメント、iii )包括的・継続的マネジメントの支援の機能を持つ
   「地域包括支援センター(仮称)」を創設する。
(3) 医療と介護の連携の強化
  医療と介護の連携を強化する観点から、介護予防における医療との連携、介護施設
  やグループホームにおける医療機能の強化を図る。

4.サービスの質の向上 〈平成18年4月施行〉
(1) 情報開示の標準化
  ○すべての介護サービス事業者に事業所情報の開示を義務づける。
(2) 事業者規制の見直し
  ○指定の更新制の導入、指定に当たっての欠格要件の見直し等
(3) ケアマネジメントの見直し
  @包括的・継続的マネジメントの強化(地域包括支援センター(仮称)の創設)
  Aケアマネジャーの資質の向上(資格の更新制の導入等)
  B独立性・中立性の確保(1人当たり標準担当件数の見直し等)
(4)人材育成
  ○介護職員については、将来的には「介護福祉士」を基本とする。
  ○ホームヘルパー等の資質の向上のため、研修の充実等を図る。

5.負担の在り方・制度運営の見直し 〈平成18年4月施行〉
(1) 第1号保険料の見直し
  @設定方法の見直し
   ・新第2段階(年金収入が概ね基礎年金以下など)の創設と保険料負担の軽減
  A徴収方法の見直し
   ・特別徴収の対象となる年金を遺族年金、障害年金に拡大。
   ・普通徴収における生活保護からの代理納付、収納の私人委託(コンビニ委託等)
(2) 市町村の保険者機能の強化
  ○都道府県知事の事業者指定に当たり市町村長の関与を強化する。
  ○市町村長の事業所への調査権限を強化する。
(3) 要介護認定の見直し
  ○委託調査の適正化(申請者の入所している施設への委託の禁止等)
  ○代行申請の適正化(初回認定時の代行申請の範囲の限定等)
(4) 介護サービスの適正化・効率化
  ○平成18年4月に予定されている介護報酬の改定等において対応。


※厚生労働省ホームページより





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