基礎知識

1.「男女共同参画社会基本法」

 男女が対等なパートナーとして社会に参画できることを目指した「男女共同参画社会基本法」が、6月15日に国会で可決承認され、6月23日に公布されました。
 男女共同参画社会とは、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」と定義されています。
 政府は、1995年9月に北京で開催された第4回世界女性会議において採択された「行動網領」などを踏まえ、全閣僚をメンバーとする男女共同参画推進本部(本部長:内閣総理大臣)を設置する等、男女共同参画社会の実現を目指した、基本法の制定に向けた取組を行って来ました。

 この男女共同参画社会基本法では、「男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んじられること、男女が性別による 差別的取扱いを受けないこと、男女が個人の能力を発揮する機会が確保されること、その他の男女の人権が尊重されることを旨として、行わなければならない」としたうえで、国と地方公共団体に対しては、「積極的改善措置(ポジティブ・アクション)を含む施策の総合的な策定と実施 」が、また、国民に対しては、「職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない」とした、それぞれの責務が掲げられています。
 このほか、国や地方公共団体が今後、施策の策定や実施に当っては、「男女共同参画社会の形成に配慮しなければならない」としています。 これは、法律を策定する場合にも、男性あるいは女性にどういう影響を及ぼすかを考慮することが必要であることを示しており、まさに、男女が対等に活躍する環境をつくるための法律と行政の体制が本格的に整ったことを意味しています。
 なお、この男女共同参画社会基本法の詳細は、総理府男女共同参画室男女共同参画社会基本法のホームページをご覧ください。

 




2.「女だてらに」から「ジェンダー・フリー」へ

 東京人権啓発企業連絡会では、会員担当者の資質向上を図るとともに自社の啓発研修の推進に役立てることを目的に加盟会社の啓発担当者が、それぞれグループを編成し、研修研究に取り組んでいます。
 そこで、その研究結果の中から「言葉」から「人権文化」について考えていただく教材(知識・スキル)を紹介します。
 新聞記事や教科書などに掲載されている「言葉」「表現」の変遷を通して、これは、いわゆる「言葉の言い換え集」の作成ではなく、その言葉がなぜ変わったかという理由や社会的背景等を中心に考えてみましょう。」

 

「女だてらに」から「ジェンダー・フリー」へ

 「女らしさ・男らしさ」など「文化的・社会的につくられた性別・性差」のことを「ジェンダー」といいます。これは、「らしさ」の教育や「躾」によって、社会が求める、いわば後天的に身につけられる行動や態度のことです。
 ただ、男性に振りあてられるジェンダーの方が、女性のジェンダーより上位に位置づけられがちであり、ジェンダーそのものが、男性優位の権力構造を維持するためのものとの指摘もされています。
 性別に縛られることなく、個性を伸ばすことを「ジェンダー・フリー」と呼んで、それぞれのジェンダーに期待される性格、能力、制度、役割の問い直しや、教育や就職などの機会均等の見直しが行われつつあります。



あなたもジェンダーについて考えてみましょう。

◆例えば、いつもいつもこんな言い方をしていませんか?

女のくせに

 気が強い  可愛げがない
 乱暴だ   男勝りだ
 理屈ぽい  あられもない
 生意気だ  はしたない
 行儀がわるい
そんなことでは
 お嫁にゆけない  行き遅れる
 貰いてがない   つとまらない
だから
 女らしく・・・
 優しく    耐え忍んで
同じことをしても
 お転婆   気が強い
男のくせに
 気か弱い    意気地なし
 泣くな      女々しい
 うじうじするな 女の腐ったの
 くよくよするな 女みたいにお喋り
 甲斐性がない
そんなことでは
 嫁のきてがない 出世しない
 偉くなれない  女にまでバカにされる
だから
 男らしく・・・・
 きりっと    さっぱり
同じことをしても
 積極的
<マイナス評価>
<プラス評価> 

◆差別だ!と怒っているあなた、こんなことを話していませんか?

下は日常よくある会話を表しています。それぞれの会話をよくチェックしてください。
あなたが日ごろ思っていることがどれだけありますか。

  • やっぱり男の子は飛行機が好きね、家中、怪獣や乗り物だらけよ。
  • うちは女の子なのに、お人形なんかあんまり好きじゃないの。
  • 男の子はつまらないわ。お嫁さん貰うまでですもの。
  • いいわねお嬢さんで、もうお食事の支度なんかできるんでしょう。
  • あら、うちは男のくせにお料理なんかも好きなのよ。これからの男の子は家事も出来なきゃ。
  • 小さいうちは男の子にも家事をなんてと、思っていたけど、だんだんそうもいかなくなるわ。
  • やっぱり男の子は勉強が大変ですものね。
  • 女の子はいいはね、相手探せばいいんだから。おたくなんて美人だから玉の輿よ。
  • お宅のお坊ちゃん、共働きだから家事なんかもやってらっしゃるの。
  • 男の人が会社から帰ってまた家のことなんて、かわいそうみたいね。

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