基礎知識"


公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント
防止対策検討会の報告について

平成10年9月  
人事院  

 人事院は、本日(9月2日(水))、職員局長の私的諮問機関である

「公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止対策検討会」から

検討報告を受領した。

 本年4月に設置された同検討会(座長:奥山明良 成城大学法学部

教授)は、公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止に関す

る対策について、具体的な施策的提言を行うことを目的とし、セクシ

ュアル・ハラスメント問題に関し専門的知識を有する学識経験者等の

6名の委員から構成されている。

 報告は、同検討会が、4月から6回にわたり検討した結果をとりまと

めたもので、その要旨は以下のとおりである。

 なお、人事院は、本報告を基に、今後関係各方面の意見を踏まえ、

平成11年4月1日までに、公務職場におけるセクシュアル・ハラスメン

ト防止対策に係る人事院規則の制定、指針の策定等所要の措置を講じ

る予定である。



公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント
防止対築検討会報告の要旨

1 セクシュアル・ハラスメント防止対策の目的

 勤務条件や勤務環境に重大な影響を及ぼすセクシュアル・ハラスメント

を未然に防止すること。

 セクシュアル・ハラスメントを「不快に感じる性的な言動」ととらえ、

性的な欲求や関心に基づく言動だけでなく、性的な差別意識に基づく言

動も含めること。

2 セクシュアル・ハラスメント防止対策の範囲

(1)職場におけるセクシュアル・ハラスメントに限定せず、アフター5

における言動も対象とすること。

(2)男性に対するセクシュアル・ハラスメントも対象とすること。

(3)行政サービスの相手方や公務職場で勤務する委託社員等と職員との

間におけるセクシュアル・ハラスメントも対象とすること。

3 職員、各省各庁の長及び人事院の責務

(1)職員(とるべき行動、望ましい行動)

 セクシュアル・ハラスメントをしないよう各人がその言動に十分注意

すること。

 職場の構成員として良好な勤務環境の維持・確立に努めること。

セクシュアル・ハラスメントの被害を防止し、又は深刻にしないよう

相手に対する明確な意思表示等をためらわないこと。

(2)各省各庁の長

 具体的対策等に関する内部規程を作成し、職員に明示すること。

 職員に対する研修等により啓発を行うこと。

 勤務環境に十分注意を払い、問題が発生した場合には迅速に対応する

こと。

 苦情・相談体制を整備し、苦情・相談には真摯にかつ迅速に対応する

こと。

(3)人事院

 セクシュアル・ハラスメントの防止等に関し、必要な指針を策定する

こと。

 セクシュアル・ハラスメントに関する研修等を実施すること。

 苦情・相談、行政措置要求等の救済制度について十分な周知を行うとと

もに各省庁の苦情・相談の指導や助言に当たること。

4 具体的対策

(1)職員の留意すべき事項についての指針の策定

人事院は、セクシュアル・ハラスメントの防止等に関し職員の留意すべき事

項に関する指針を策定すること。

(2)研修等による啓発

 人事院及び各省各庁の長は、セクシュアル・ハラスメントの防止等に関す

る研修を実施するよう努める。特に、新採用職員、初任の監督者については、

その重要性に鑑み、同研修を重点的に実施すること。

 人事院は、各省庁の担当者を対象に、使用者責任、職員に対する指導、カウ

ンセリングの在り方などについての専門研修を実施すること。

(3)苦情・相談への対応

 各省庁における苦情・相談には、各職場の監督者が対応するとともに、相談

員を置き相談員が対応すること。その際、

1)相談員は本省庁及び管区機関に置くことを最低基準とし、各省庁の事情に

即し整備を行うこと。

2)相談員は複数置き、うち1名は、相談者の属する課の長らに対する指導や

人事当局との連携をとることができるクラスの者を充てること。

3)少なくとも1名は相談者と同性の相談員が対応できるようにすること。

 苦情・相談体制の整備に当たっては、1)上部機関の相談員が定期的に下

部機関に出向く巡回相談の実施、2)相談ポストの設置、3)カウンセラー、

弁護士等外部の専門家への委嘱も含めて検討すること。

 人事院は、定期的に各省庁の実務担当者を集めた連絡会議を開催すること。

(4)苦情・相談への対応についての指針の策定

人事院は、苦情・相談に対する相談員及び各職場の管理監督者の対応の在り方

について、指針を定めること。

(参考)

公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止対策検討会委員

浅倉 むつ子  東京都立大学法学部教授

◎奥山 明良 成城大学法学部教授

小幡 純子 上智大学法学部教授

川端 大二 愛知学泉大学経営学部教授

新村 保子 住友生命総合研究所主席研究員

山田 秀雄  弁譲土

(注)五十音順、敬称略、◎は座長



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