基礎知識

企業の社会的責任

 企業で働く人々は、何のために仕事をしているのでしょうか?生活の糧を得るため。自己実現のため。……人によって、それこそ千差万別の答えが返ってくるでしょう。
 それでは、企業そのものは何のために存在しているのでしょうか。企業はその活動を通じて財やサービスを社会に提供しています。そして、それによって得た利益を株主に配当し、また雇用を維持して従業員の生活を安定させることにも努めています。これらは企業の存在目的であると同時に、社会的な問題でもあるのです。

 「企業市民」として
  しかし、それだけでは不十分です。言うまでもなく、財やサービスの最終的な受け手である消費者、つまり市民がいてこそ企業活動は存続させることができます。企業は企業だけで生きていくことはできず、市民と共に、社会の中で社会の一員として活動してこそ、存続することができます。したがって企業もまた、社会の一員という意味で市民、つまり「企業市民」であると言うことができます。
 そして、さまざまな問題と課題に直面しているこの現代社会にあって、企業が企業市民として社会的な責任を果たしていくためには、さまざまな社会的な問題にも取り組む必要があります。なかでも「人権」と「環境」は21世紀のキーワードだと言われています。人間とその環境が大切にされる住みよい社会と地球をつくるために、人権問題と環境問題に積極的に取り組むことが、これからの企業にはより強く求められると言えます。人権問題の一つである同和問題に企業がなぜ取り組むのかということも、こうした視点から理解することができます。

◇「企業と人権」(大阪市)より



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