基礎知識

「エンパワメント(empowerment)」


 1995年に北京で開かれた第4回世界女性会議以降、このエンパワメントと

いう言葉が広く使われるようになりました。

 これは、女性が政治・経済・社会・家庭など社会のあらゆる分野で、自

分で意思決定し、行動できる能力を身につけることが、男女平等社会の実

現に重要であるという考え方のもとで主要課題の一つとなったことによる

ものです。

 総理府が1998年7月に発表した「男女共同参画2000年プランに関する報告

書(第2回)」では、

 女性の稼動所得割合、

 専門職・技術職・管理職に占める女性の割合、

 国会議員に占める女性の割合

 を、用いて算出されるジェンダー・エンパワメント測定値が世界第34位と

かなり後位であることなども紹介されています。

 この報告書の中でもエンパワメントとは、『「力(パワー)をつけること」

の意』と書かれていますが、それは、単に『「これから女性だけが力をつける」

のではなく、人と人との関係のあり方、人と人との生き生きとした出会いにお

いて、おとなと子ども、女と男、女の女など、わたしとあなたが互いの内在す

る力に、どう働きかけあうか、お互いがそれぞれ内に持つ力を、いかに発揮し

得るかという関係の中で捉える』必要があります。

 その意味で、エンパワメントとは、『「人間はみな生まれながらにしてみず

みずしい個性、感性、生命力、能力、美しさを持っている」と信じることであ

り、そのことを肯定する心を持って、これまでの環境から受けた比較や暴力な

ど、自己を否定する影響を取り除き、私たち一人ひとりの誰もが潜在的に持っ

ているパワーや個性を再び生き生きと息吹かせること』です。

 否定的なパワーには、暴力、抑圧、権力、支配、戦争、いじめ、虐待など

が、また、肯定的なパワーには、知識、経験、技術、自己決定、選択の自由、

援助、共感、信頼、愛などが、それぞれ挙げられます。

 肯定的パワーのなかでも重要なものは、権利意識と言われています。権利意

識とは、自分を大切にする心とも言えますが、否定的パワーに対抗する力とし

て、この権利意識を核に、肯定的パワーを個々に活性化することが、まさに、

エンパワメントと言われています。


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