基礎知識

国際高齢者年
(International Year of Older Persons)

1999年の国際高齢者年は、高齢者の「自

立」「参加」「ケア」「自己実現」「尊厳」

の5つの「高齢者のための国連原則」の

実現をめざして、1992年に国連総会で採択

されました。この5つの原則を促進し、こ

れを政策及び実際の計画や活動において具

体化することが、国際高齢者年の目的です。


高齢化問題は、高齢者が置かれている状況や、個人の生涯にわたる発達、

世代間の関係、社会開発との関係等、多くの次元、分野、世代にかか

わる問題であることから、「すべての世代のための社会をめざして」

(towards a society for all ages)と題したテーマを掲げています。


政府は、国際高齢者の日でもある1998年10月1日より、国際高齢者年に

関するポスターやりーフレットの作成・配布等の広報啓発活動を実施し

ていますが、民間団体も連携し、各種の取り組みを始めるなどの動きが

伝えられています。


わが国の高齢化の進展は、世界にも類を見ない速さで進んでおり、2015

年には国民の4人に1人が65歳以上の高齢者という、本格的な高齢社会の

到来が予想されていますが、誰もが生涯を通じて、健康で生きがいをもっ

て、安心して暮らせることが重要な課題となっています。

また、高齢者は社会を支える重要な一員でもあり、本格的な高齢社会をい

きいきとした社会にするためにも、高齢者の自立と社会参加を一層進めて

行く必要があります。

さらに、現在はまだ若い世代も、目前の高齢社会を自分の問題と捉え、

すべての世代が助け合って豊かで活力ある高齢社会を築いていくための、

世代間の理解と協力が求められています。


詳しくは、総務庁長官官房高齢社会対策室のホームページをご参照くだ

さい。



<高齢者のための国連原則>(仮訳)

自立(independence)

高齢者は、

○収入や家族・共同体の支援及び自助努力を通じて十分な食料、水、居

 住、衣服、医療へのアクセスを得るべきである。

○仕事、あるいは他の収入手段を得る機会を有するべきである。

○退職時期の決定への参加が可能であるべきである。

○適切な教育や職業訓練に参加する機会が与えられるべきである。

○安全な環境に住むことができるべきである。

○可能な限り長く自宅に住むことができるべきである。


参加(participation)

高齢者は、

○社会の一員として、自己に直接影響を及ぼすような政策の決定に積極

 的に参加し、若年世代と自己の経験と知識を分かち合うべきである。

○自己の趣味と能力に合致したボランティアとしての共同体へ奉仕する

 機会を求めることができるべきである。

○高齢者の集会や運動を組織することができるべきである。


ケア(care)

高齢者は、

○家族及び共同体の介護と保護を享受できるべきである。

○発病を防止あるいは延期し、肉体・精神の最適な状況でいられるため

 の医療を受ける機会が与えられるべきである。

○自主性、保護及び介護を発展させるための社会的及び法律的サービス

 へのアクセスを得るべきである。

○思いやりがあり、かつ、安全な環境で、保護、リハビリテーション、

 社会的及び精神的刺激を得られる施設を利用することができるべきで

 ある。

○いかなる場所に住み、あるいはいかなる状態であろうとも、自己の尊

 厳、信念、要求、プライバシー及び、自己の介護と生活の質を決定す

 る権利に関する尊重を含む基本的人権や自由を享受することができる

 べきである。


自己実現(self-fulfilment)

高齢者は、

○自己の可能性を発展させる機会を追求できるべきである。

○社会の教育的・文化的・精神的・娯楽的資源を利用することができる

 べきである。


尊厳(dignity)

高齢者は、

○尊厳及び保障を持って、肉体的・精神的虐待から解放された生活を送

 ることができるべきである。

○年齢、性別、人種、民族的背景は、障害等に関わらず公平に扱われ、

 自己の経済的貢献に関わらず尊重されるべきである。



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