戸籍法

 家族成員の身分関係の発生、変更、消滅を公証した法律。日本最初の全国規模の戸籍制度は、1871年(明治4)の太政官布告により翌72年から実施されるが、この年が壬申の年にあたるので【*壬申戸籍】と呼ばれている。これは、【家】という集団を単位に編製されていた。職業・宗旨・犯罪歴や、社会的身分を示す族称欄もあった。98年の戸籍法で実際の法制度が確立した。戦後の戸籍法(1947.12.22公布)は、個人の尊厳と両性の平等を旨とした*民法の改革にともなって改正、戸籍編製の単位を家から夫妻と子どもに変え、子が結婚して独立する時は、新しい夫妻の新戸籍を編製することにした。しかし、戸籍筆頭者を中心に同氏同戸籍の原則が支配しているため夫婦別姓問題にからんで改正論議が起きている。

 戸籍にまつわる差別(人権侵害)は後を絶っていない。誰でも手数料を納めて戸籍簿・除籍簿の閲覧、謄・抄本の交付を請求できる【戸籍の公開】が原則とされているが、その請求が不当な目的によることが明らかなときは、市町村長は拒むことができる。*結婚差別などにつながる閲覧、交付請求が行われている。1974年(昭和49)の和歌山県白浜町の結婚差別事件を契機に戸籍法改正が行われ、それが差別行為につながる不当な目的をもつ場合は、市町村長は拒むことができ、不正手段を行った者に過料(金銭)罰が定められている。
「部落問題事典(解放出版社)より抜粋」




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