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考えてみますと、経済、環境の問題も、企業にとっては、そのステークホルダー(利害関係者)としての消費者、地域住民、株主、従業員、取引先の人権に関わる問題なのだと捉えることが出来るかと思います。企業がそれらの人々の人権に配慮して企業活動を進めることこそがCSRに沿うのではないでしょうか。事業を個人で進める場合、勿論業績をあげ利潤を得ることは大切ですが、人間として信用され、社会の一員として共存していくことが、長期的に必要なことは言うまでもありません。従業員に対しても、顧客に対しても、その人間性を尊重し、客に対しても、その人間性を尊重し、信頼を受けてこそ、持続的な事業の発展がありうるわけです。事業の主体が法人である場合にも、基本的には同じではないでしょうか。 現在では、殆どの人が、学校を卒業すれば企業に就職します。そして、1日の主要な時間を、また、人生の主要な期間を企業の中で過します。定年になつて企業を離れたあとも、付き合う友人は、学校時代の友人を除けば、殆どが企業のまたは企業に関連して知り合った友人です。つまり、多くの人は、密接に企業と結びついてその人生そのものを生きているのです。最近では、終身雇用制に疑問が持たれ、企業に対するロイヤリティも変わっているようですが、多くの人たちが密接に企業と結びついてその人生を生きている実態は変わっていないように思われます。人権は、人々が幸せに生き生きと希望をもって生きていくことです。従業員が、1日の主要な時間、人生の主要な期間を過している企業が、その人たちの人間としての尊厳を尊重し、人権を守っていくべきことは当然であり、皆が希望と誇りをもってその能力を十分に発揮できれば、その企業も発展していくことは必然です。それは、得意先、協力企業についても基本的に通ずると思います。
前記の「グローバルコンパクト」では、人権に関する原則として、(1)企業は、その影響の及ぶ範囲内で、国際的に宣言されている人権の擁護を支持し尊重することと、(2)人権侵害に加担しないことを上げています。
1 まず、企業のトップが問題の重要性を自覚し、明確な方針を確立することが必要です。社長方針、企業の指針として文書化することも方法ですが、形式に捉われず、実践に結びつく手法が重要です。そのため中核的な推進体制を整えることも必須です。
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「21世紀は人権の世紀」という期待によって始まった21世紀も、6年たちました。イラクを始めとする戦乱、環境の悪化、自然災害など、人類の前途には、まだまだ色々の困難が立ちはだかっています 世紀はじめに立てられた「国連ミレニアム開発目標」は、残念ながら、2015年までに達成されそうにありません。しかし、科学機器の進歩、情報の世界化、人権意識の普及によって、僅かながらも、人類社会は前進しているのだと思います。 そして、その最も大きな、最も力強い担い手は、企業です。それゆえ、人権の保障、伸張にとって企業が果たす役割は、今後ますます大きくなっていくことは間違いありません。企業に携わる方々が、是非とも人権尊重の視点を企業経営の基本方針の中に確保し、21世紀を真の意味で人権の世紀として行かれることを祈念する次第です。 |
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