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職場でのセクシュアルハラスメントは、労働者の個人としての尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為であり、労働者の能力の有効な発揮を妨げるものです。また、企業にとっても職場秩序や業務の遂行を阻害し、社会的評価に影響を多大に与えるものです。
企業においては、職場でのセクシュアルハラスメント防止に向け社内啓発等に積極的に取り組んできているところですが、2007年4月1日から「改正男女雇用機会均等法」の施行により、「職場におけるセクシュアルハラスメントについて必要な措置を講ずることが事業主の義務」となりました。必要な措置は9項目あり、企業の規模や職場の状況の如何を問わず必ず講じなければならなくなりました。
また、派遣労働者に対しても、派遣元事業主のみならず、派遣先事業主も措置を講じなければならなくなりました。
必要な措置9項目のポイントは次のとおりです。
1.職場におけるセクシュアルハラスメントの内容及び職場におけるセクシュアルハラスメントが
あってはならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
| 《方針を明確化し、労働者に周知・啓発していると認められる例》 |
| ◆ |
就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において、あってはならない旨の方針を規定し、内容と併せ、労働者に周知・啓発すること。 |
| ◆ |
社内報、パンフレット、社内ホームページ等広報、または啓発のための資料等に内容および、あってはならない旨の方針を記載し、配布等すること。 |
| ◆ |
内容および、あってはならない旨の方針等を労働者に対して周知・啓発するための研修、講習等を実施すること。 |
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2.職場におけるセクシュアルハラスメントに係る性的言動を行った者については、厳正に対処する
旨の方針及び対処の内容を就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書に規定し、
管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
| 《方針を定め、労働者に周知・啓発していると認められる例》 |
| ◆ |
就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において、セクシュアルハラスメントに係る性的言動を行った者に対する懲戒規定を定め、その内容を労働者に周知・啓発すること。 |
| ◆ |
セクシュアルハラスメントに係る性的言動を行った者は、現行の就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において定められている懲戒規定の適用の対象となる旨を明確化し、これを労働者に周知・啓発すること。 |
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3.相談への対応のための相談窓口をあらかじめ定めること。
| 《あらかじめ定めていると認められる例》 |
| ◆ |
相談に対応する担当者をあらかじめ定めること。 |
| ◆ |
相談に対応するための制度を設けること。 |
| ◆ |
外部の機関に相談への対応を委託すること。 |
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4.相談窓口担当者が内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、職場におけるセク
シュアルハラスメントが現実に生じている場合だけでなく、発生のおそれがある場合や、該当す
るか否か微妙な場合であっても、広く相談に対応すること。
| 《相談窓口の担当者が適切に対応することができる体制と認められる例》 |
| ◆ |
相談窓口担当者が相談を受けた場合、その内容や状況に応じて、相談窓口の担当者と人事部門とが連携を図ることができる仕組みとすること。 |
| ◆ |
相談窓口の担当者が相談を受けた場合、あらかじめ作成した留意点などを記載したマニュアルに基づき対応すること。 |
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5.事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認すること。
| 《確認していると認められる例》 |
| ◆ |
相談窓口の担当者、人事部門または専門の委員会等が、相談者および行為者とされる者の双方から事実関係を確認すること。
また、相談者と行為者とされる者との間で事実関係に関する主張に不一致があり、事実の確認が十分できないと認められる場合には、第三者からも事実関係を聴取する等の措置を講ずること。
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| ◆ |
事実関係を迅速かつ正確に確認しようとしたが、確認が困難な場合等において、均等法に基づく調停の申請を行うことその他中立な第三者機関に紛争処理を委ねること。 |
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6.事実確認ができた場合は、行為者に対する措置及び被害者に対する措置をそれぞれに適正に
行うこと。
| 《措置を適正に行っていると認められる例》 |
| ◆ |
就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書における職場におけるセクシュアルハラスメントに関する規定等に基づき、行為者に対して必要な懲戒その他の措置を講ずること。
併せて事案の内容や状況に応じ、被害者と行為者の間の関係改善に向けての援助、被害者と行為者を引き離すための配置転換、行為者の謝罪、被害者の労働条件上の不利益の回復等の措置を講ずること。
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| ◆ |
均等法に基づく調停その他中立な第三者機関の紛争解決案に従った措置を講ずること。 |
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7.事実確認ができた場合、職場におけるセクシュアルハラスメントに関する方針を、改めて
周知・啓発する等の再発防止に向けた措置を講ずること。なお、事実が確認できなかった場
合においても同様の措置を講ずること。
| 《再発防止に向けた措置を講じていると認められる例》 |
| ◆ |
職場におけるセクシュアルハラスメントがあってはならない旨の方針および職場におけるセクシュアルハラスメントに係る性的な言動を行った者について厳正に対処する旨の方針を、社内報、パンフレット、社内ホームページ等広報または啓発のための資料等に改めて掲載し、配布等すること。 |
| ◆ |
労働者に対して、職場におけるセクシュアルハラスメントに関する意識を啓発するための研修、講習等を改めて実施すること。 |
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8.職場におけるセクシュアルハラスメントに係る相談者・行為者等の情報は、プライバシーに
属するものであることから、プライバシーを保護するために必要な措置を講ずるとともに、
その旨を労働者に周知すること。
| 《プライバシー保護するために必要な措置を講じていると認められる例》 |
| ◆ |
相談者・行為者等のプライバシーの保護のために必要な事項をあらかじめマニュアルに定め、相談窓口の担当者が相談を受けた際には、そのマニュアルに基づき対応するものとすること。 |
| ◆ |
相談者・行為者等のプライバシーの保護のために、相談窓口の担当者に必要な研修を行うこと。 |
| ◆ |
相談窓口においては、相談者・行為者等のプライバシーを保護するてめに必要な措置を講じていることを、社内報、パンフレット、社内ホームページ等広報または啓発のための資料等に掲載し、配布等すること。 |
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9.労働者が職場におけるセクシュアルハラスメントに関し相談したこと、または事実関係の確認
に協力したこと等を理由として、不利益な取り扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周
知・啓発すること。
《不利益な取り扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発することにつて措置
を講じていると認められる例》 |
| ◆ |
就業規則その他の職場における職務規律等を定めた文書において、労働者が職場におけるセクシュアルハラスメントに関し相談したこと、または事実関係の確認に協力をしたこと等を理由として、その労働者が解雇等の不利益な取り扱いをされない旨を規定し、労働者に周知・啓発すること。 |
| ◆ |
社内報、パンフレット、社内ホームページ等広報または啓発のための資料等に、労働者が職場におけるセクシュアルハラスメントに関し相談したこと、または事実関係の確認に協力したこと等を理由として、その労働者が解雇等の不利益な取り扱いをされない旨を記載し、労働者に配布等すること。 |
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《参考》 改正男女機会均等法(2007年4月1日〜)のポイント
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| □ |
男性に対するセクシュアルハラスメントも対象とする |
| □ |
セクシュアルハラスメント対策として雇用管理上必要な措置を講ずることも事業主に
義務づけ |
| □ |
講ずべき具体的な措置の内容及び措置の例示を指針で示す
(セクシュアルハラスメント指針)
講ずべき措置は 9項目 あります <以上、均等法第11条> |
| □ |
事業主と労働者間の紛争について、調停など紛争解決援助の対象に追加
<均等法第3章> |
| □ |
是正指導に応じない場合の企業名公表の対象に追加
<均等法第30条> |
| □ |
報告徴収に応じない又は虚偽の報告をした場合の過料(20万円以下)を創設
<均等法第33条> |
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※1 厚生労働省のホームページ資料等より
※2 改正男女雇用機会均等法の詳細については、厚生労働省ホームページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/index.html
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