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若者の高い失業率や離職率、フリーターやニート※の増加など、若者を取り巻く雇用情勢は極めて厳しい状況となっています。このような状況が続けば、将来、経済基盤の崩壊や所得格差の著しい拡大、少子化の一層の進行などといった深刻な社会問題の発生が懸念されます。
そこで国は、若者の働く意欲を喚起しつつ、すべてのやる気のある若者の職業的自立を促進し、若年失業者等の増加傾向を転換させることを目的として、2003年6月に、人材対策の強化や創業・起業の活性化による「若者自立・挑戦プラン」を定め、様々な施策を展開しています。
ニートとは?
※ ニート(NEET)という言葉は、「Not in Education, Employment or Training」(教育も職業訓練も受けていない無職の人)の頭文字を取った造語
増加するフリーターやニート
若者の失業率は、極めて高い水準で推移しています。厚生労働省の資料では、1993年には5.1%だった15歳から24歳までの若者の失業率は、2004年には9.5%にも上りました。
このような中、アルバイトなどの不安定な就労を繰り返す、いわゆるフリーターの人口は、2003年度には217万人に達しており、年10万人ペースで増加しています。家事・通学もせず、働かないいわゆる「ニート」と呼ばれる若年の無業者の数は、2004年度で64万人であり、近年は後期若年層(25歳から34歳)の増加が著しくなっています。また、フリーターの既婚率は大幅に低く、さらに、親や兄弟などからの経済的援助を受けている状況にあります。
このような状況に至った主な原因としては、
◎第一に、需要不足などによる求人の大幅な減少に加え、単純化と高度化という職務内容の二極分化による需給のミスマッチの拡大
◎第二は、将来の目標が立てられない、目標実現のための実行力が不足する若者の増加
◎第三には、社会や労働市場の複雑化に伴う職業探索期間の長期化、実態としての就業に至る経路の複線化、求められる職業能力の質的変化などの構造的変化に、従来の教育・人材育成・雇用のシステムが十分対応できていない
ことなどが挙げられます。このように、現在は若者が自らの可能性を高め、それを生かすことがむずかしい状況にあります。


「若者自立・挑戦プラン」がめざすもの
この「若者自立・挑戦プラン」は、次のような社会・企業像、そして人材像を目標としています。
(1)めざすべき社会
「若者が自らの可能性を高め、挑戦し、活躍できる夢のある社会」の実現をめざす、また、「生涯にわたり、自立的な能力向上・発揮ができ、やり直しがきく社会」の実現をめざす
(2)めざすべき企業像
若者に雇用・就業の場を提供する企業、長期的な視点から人を大切にし、人材育成やキャリア支援を図る企業が求められる
(3)めざすべき人材像
「真に自立し、社会に貢献する人材」が求められる。また、「確かな基礎能力、実践力を有し、大いに挑戦し創造する人材」が必要
ジョブカフェを展開
「ジョブカフェ」は、一ヵ所で就職に関するサービスをまとめて受けられる「ワンストップサービスセンター」の通称です。主に学生・生徒、フリーター、若年失業者を対象としています。地域との連携・協力による若年者就職支援対策の柱の一つであり、各都道府県が設置し、国が援助しています。ハローワークが併設されている「ジョブカフェ」もあります。

日本版デュアルシステムの推進
「デュアルシステム」とは実務・教育連結型の人材育成システムのことで、企業における実習訓練とこれに関連した教育訓練機関における座学を並行的に実施し、終了時には能力評価を行うことにより、若年者を一人前の職業人に育てることを目的としています。わが国においては、厚生労働省と文部科学省が連携の上、2004年度から全国で導入しました。
アクションプランを実施
若いフリーターやニートなどに対して働く自信と意欲を養い、向上を図るため、厚生労働省では次のような事業を推進しています。
(1)若者自立塾の創出推進事業
ニートを集団生活させ、生活訓練や職業体験をさせる
(2)ヤングジョブスポット
就職活動の手前で悩んでいる若者を対象とした相談施設
(3)ジョブパスポート事業
ニート時代に行ったボランティア活動などの実績を記録し、企業の採用選考に反映してもらう
(4)「ものづくり立国」の推進
技能を尊重する機運の醸成を図るとともに若年ものづくり人材の育成を推進
これまでわが国には、仕事に就かず、仕事に就くための具体的な行動も取らず、また家事や通学もしていない15〜34歳の若年無業者(ニート)を対象にした、公的な就労支援策は存在しませんでした。
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