ご存じですか


いまだに「身分証明書」というの?

 古くから、官庁・会社・学校などで、その官吏・職員・生徒であることを証明するために「身分証明書」 が発行されてきていました。しかし、最近では「社員証明書(社員証)」や「在籍証明書」、「学生証」などに変わってきています。
 一方、証明を求める側でも「本人であることを証明する書類」 とか「本人確認書類」などの用語を使うように変わってきています。
 しかし、いまだに役所の窓口やテレビドラマなどで「身分証明書」 という用語が使われているという実態があります。

●『身分』という言葉がなぜ使われなくなってきたのだろうか

1.『身分』という言葉が封建社会における身分制度のもとで人間の地位や職業が代々決まっていたこと、2.商家の奉公人が主人の家に住み込んで仕事の年限や経験の程度に応じて番頭・手代・丁稚などの絶対服従の厳しい身分関係にあったと想定されること、3.民主的な基本的人権を尊重する時代の企業や社会のありようからあまり馴染まない時代錯誤の言葉と受け止められるようになったこと、からだと思われます。

 「身分」とは(『広辞苑』より)
(1).身の上(2).境遇(3)社会関係を構成する人間の地位の上下の序列。封建社会においては、制度的に固定し、世襲的で、他への移動が認められなかった。


●似たような例として、「○○は毛並みもよく、将来有望」とか、「○○は△△家の血筋を引くサラブレッドで人品・家柄も申し分ない」また、反対に「○○は氏・素性がはっきりしない」「○○はどこの馬の骨か分からない」などの表現も「身分」と言う言葉の趣旨や背景を考えると、前近代的な表現であり、今日の人権尊重社会では死語となるべきものと思われます。



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