3年前の初秋、会社から帰宅すると突然青ざめた顔の妻から、本日行きつけの病院の医師から癌の宣告を受けたと聞かされ、直ちに医師から詳しい事情を伺うために家を飛びだした。 「残念ですが奥さんは癌です。それもかなり進行しています。」とのことで非常な衝撃を受けた。紹介して頂いた癌センターへ緊急入院し、精密検査の結果、末期癌であり他へも癌細胞が転移しており、癌細胞が非常に大きくなっていることと危険な場所であることから手術は出来ず、残された道は大変副作用があるものの放射線による治療のみとのことで、追い打ちを食らったように愕然とした。 平素から病院嫌いの妻は、体の変調にも気付かず家事に専念していただけに、まさに青天の霹靂。妻の「こんな病気には絶対負けない」との強い精神力での頑張りと、医師の適切な処置のお蔭でありがたいことに、100日の過酷な治療に耐え抜いた妻は奇跡的にも退院することができた。 この間の小生は、助かる見込みの薄い妻を気にしつつ還暦過ぎて初経験の炊事洗濯に悪戦苦闘。退院後の妻は、病の疲れと家族の安堵から来た労り不足から、ある日突然置き手紙を残し娘と共に実家に帰ってしまい、離婚寸前の危機にまで発展、またしても100ヶ日の自炊生活に逆戻りとなる。 やがて雪解けし、基の鞘に納まり、妻も外来検診は続けているものの経過は順調でホッとしている。何とも恐ろしいまさに地獄の200日の出来事、二度と味わいたくない、夢であってもみたくない。
第3グループ (株)帝国ホテル 鈴木 明
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