エッセイ

「身体障害者への私の思い」 千葉 昌

挿し絵

・心臓病のM君とは小学校で6年間同じクラス、同じ学区の中学校にすすんだ。顔色は紫色でいつもゆっくり歩いていた。体育の授業はいつも見学である。別々の高校に進学したが彼はすぐ原付の免許を取り、バイクで通学せざるをえなかった。
 彼が亡くなったと聞いたのは大学生の頃のことであった。

・チャイムが鳴ったので表に出ると野球のユニホームを着た小学生くらいの男の子二人が車椅子に乗ってそれぞれの母親といた。「千葉茂さんに会わせて下さい」と声を揃えて言われた。死んだ祖父の表札を見つけて野球解説の千葉茂さん宅と思って尋ねてきたらしい。とまどいながら「いや死んだのですが」と答えてしまった。
 私はなぜ別人であるとはっきり答えることが出来なかったのだろうか。

・私のよく行く近所の理髪店は身体障害者が数名働いている。耳の不自由な人が担当する時は髪の長さなどの好みは健常者が客に聞き、手振りで教えている。口の不自由な人は会計の時、壁の値段表の該当する箇所を指し示す。
 最初はびっくりしたが、それは全く当たり前のことなのである。

 私達の身近にはいろんな障害をもった方がおられます。それらの方への(真の)対応に戸惑うのは私だけでしょうか。障害を個性とみることができるようになるには、まだまだ研賛が必要な私です。

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