エッセイ

勝利よりも価値のあるもの

挿し絵 景気の低迷や社会問題など暗いニュースばかりの昨今である

が、過日、ある小学校の先生の心温まる新聞への投稿記事が目に

とまった。だいたい次のような内容だった。

  「運動会でクラス対抗大縄跳び大会が企画された。自分のクラス

の中に1人ジャンプが苦手な子がいて、一緒に入れて大会に臨むか、外して掛け声役をや

ってもらうかでクラスで議論になった。その結果、負けても良いから皆でやろう!と言うことで

纏まった。

 それからその子を含めてジャンプの練習に励んだ。大会当日、その子は予想以上に頑張っ

たが、結果は予想通り最下位に終わった。

 しかし、”思ったより沢山飛べた・自信がついた・大変嬉しかった”が、その子の感想だった。

クラスの全員が涙を流しながら一生懸命飛んだ。終わってから全員が満足感に浸っていたと

いう。」

 この記事を読んで、もしこの子が外されていたら、この子の将来にどんな影響があっただろ

うかという想いと、クラスの全員が勝利よりももっと価値のあるものを得たなあ、というほっとし

た気持であった。

 頑張っても、手抜きをしても同じ評価では、やる気の芽を摘み、向上心をなくしてしまう恐れ

もあり、競うことや順位付けを悪いとは思わないが、「心の優しさ・おもいやり・協力」という競

争もあっても良いのではなかろうか。いじめ問題、偏差値万能主義の中で「教育とは何か」を

教えてくれる久々に心に響いた記事だった。

 

家庭と人権

挿し絵 会社で人権の啓発担当者になったことを家族に話し、家庭での

人権の大切さを改めて考えたのは昨年のことでした。何ヶ月か後、

高校生の娘が「今日、学校で人権の話があったよ」といいました。こ

んな事ははじめてです。どんな話だったか聞くと「今週は人権週間な

んだって、お父さんから人権の話を聞いていたのですぐ判った」との返事でした。

 それからは、会社の人権標語募集も家族で応募するようになりました。又、妻も「こんな記

事が新聞に載っていましたよ」と新聞の切り抜きを見せてくれたりするようになりました。人権

は我が家では少しずつ浸透しているようです。これからもいろんな人権問題について家族で

話すようにしていきたいと思っています。

 さて、話は変わりますが、私はタバコを吸います。我が家では大変不評です。狭い部屋での

タバコのにおいと煙。気にはしているのですが、家族の一つの人権を侵しているのかも知れ

ません。人権問題は生涯学習です。会社内に限らず家庭を含めて、これからも一つ一つ勉強

していきたいと思っています。

 

戻る